てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

てつとおのブログ

主に鉄道記事、アニメ感想を書いています。

【なぜ設定される?】わずか26kmしか走らない特急!宇多津始発高松行 いしづち


こんにちは!
今回はわずか25kmしか走らない臨時特急に関する記事を書いてきたいと思います。
特急列車というのは、基本的には長距離を高速で結ぶために設定されるものが多くなっています。一部の通勤特急などでは、短距離を結ぶ列車もありますが、とは言っても限度があります(笑)現在、定期特急で最も短距離の列車は上野始発鴻巣行きのあかぎ1号で、46.7kmとなっています。そんな中、わずか25km、所要時間20分ちょっとしかない臨時特急が度々設定されることがあるのです。今回はその特急に乗車しましたので、そんな超短距離特急について紹介していきたいと思います。

特急いしづち 宇多津始発高松行き

今回私が乗車したのが特急いしづちです。通常は松山から高松間を結ぶ特急となっているのですが、度々超短距離設定がされることがあります。その短距離設定が宇多津始発高松行きです。宇多津から高松までの距離は25.9km。約26kmしか走らない特急なのです。


いしづち

この列車、繁忙期などによく設定される列車となっています。この区間で臨時増発をしなければならないほどこの区間が繁忙期には混雑するのでしょうか?実はそういうわけではないのですね。この列車が設定される背景には繁忙期ならではの理由があるのです。

繁忙期のしおかぜ増結対策

それでは繁忙期ならではの理由となんなのでしょうか。それは繁忙期のしおかぜ増結対策です。
この特急いしづち、松山~高松を結んでいる特急ですが、多くの列車がしおかぜという松山~岡山を結んでいる特急と連結して運転されています。松山方にしおかぜ、高松方にいしづちが連結された状態で走っており、松山を出発し、途中の宇多津駅で解結をし、しおかぜは瀬戸大橋線を通り岡山駅へ、いしづちはそのまま予讃線を通り高松駅に向かうといった運行体系になっています。

逆に松山行きの場合、しおかぜは岡山始発、いしづちは高松始発となり、宇多津駅で連結し、松山駅へ向かう、こういった運用になっています。普段はこういった体系で運行されているのですが、繁忙期にはこの前提が崩れることがあります。繁忙期には、普段は解結される特急が宇多津駅で解結されずに全列車しおかぜとして運行されることがあるのですね。そうなると、当然高松駅へ向かう列車が無くなってしまい、宇多津~高松間が運休してしまうことになってしまいます。それではダメだということで設定されるのが宇多津始発の高松行きのいしづちということです。全列車がしおかぜとして運行される場合にのみ発生する臨時特急と言うことになります。短距離特急はこのような経緯で誕生するのですね~。
通常いしづちで使っている3両編成の8000系や2両編成の8600系は、この際にはそのまま岡山に行ってしまうため、通常とは違う車両で運行されることがあります。その代わりの車両には様々な車両が使われるのです。例えば、私が乗車した際は気動車の2700系が使われていました。


いしづち幕の2700系
電化区間のみを走るいしづちには2700系は通常は使われませんが、代走の時はいしづちとしても走ります。その他にも、キハ185が使われたり、2000系が使われたりと、様々な車両が使われます。この代走は非常に面白いと思いますね。

このように上りの場合、宇多津始発高松行きとして運行されますが、下りの場合は高松始発で宇多津止まりではなく、多度津止まりとして運行されます。おそらく配線の関係で多度津まで走らせるのでしょうね。この場合、距離は32.7kmとなります。


多度津幕

このように繁忙期のみに見ることが出来る超短距離特急、非常に面白いと思います。私が乗車した際も、代走車両がキハ185か2000系だったらなお面白かったのですけれどもね…。2700系でした。気になる方はぜひ見に行ってみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!