てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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主に鉄道記事、アニメ感想を書いています。

上毛電鉄はなぜ新造→中古に?中古車を導入できるようになった理由を考える



こんにちは!
今回は上毛電鉄の記事を書いていきたいと思います。2月後半から3月前半にびっくり3譲渡計画が立て続けに明らかになりましたね。キハ85系北近畿タンゴ鉄道譲渡、E217系インドネシア譲渡、そして上毛電気鉄道への東京メトロ中古車両譲渡でした。このうち、キハ85は既に実現していますね。そしてE217系はまだ未決定で、現地の状況が度々ツイッターで話題になっていますね。そんな中、上毛電鉄の譲渡の話題はすっかり忘れ去られているような感じであまり耳にすることも無くなってきました。しかし、今年度中には1編成目が導入予定となっています。今回はこの上毛電鉄の話題について、なぜ新造車両から中古車両に計画変更となったのかを考えていきたいと思います。


中古車両は2023~2025年に3編成導入

まず、このブログで速報記事を書いたころは、市議会議員さんのツイートから、2023年度に1編成の新型車両の導入が予定されているということのみが明らかにされていましたが、その後の報道で、2023~2025年までに3編成の導入が予定されていることが明らかになっており、東京メトロからの中古車両は3編成導入されるようです。ここで導入車両の形式の議論が沸き起こると思います。現状、メトロで余剰となっている18m車は2形式あります。02系と03系です。このどちらかが譲渡されることになりますが、私は03系の可能性がほぼ100%なのではないかと読んでいます。理由は、02系は軌間も集電方法も電圧も上毛電気鉄道とは異なるため導入するにはかなりの改造が必要になりますが、03系はそのあたりの改造は行わなくていいこと。更に現状メトロに留置されている03系が3編成であることから、導入予定編成数とぴったり一致すること。もう一つ、今年の4月に03‐135Fが深川から千住へ陸送されていることです。これまでの03系の譲渡車もメトロで改造を担当した長野電鉄の車両は全て千住で改造しているため、03‐135Fが千住に陸送されたのも、改造が目的なのではないかと推測できます。こういった状況を見ても、譲渡車は03系でほぼ間違いないのではないかと思っています。


03系

元々は新造車を導入予定だった

それでは03系が導入されると仮定してここからは記事を進めていきます。そもそも上毛電気鉄道は2018年ごろに明らかになった計画では新造車を導入予定でした。新造車が導入される予定だった背景について、こちらも市議さんがツイートされています。そちらを引用します。


平成30年の桐生市予算委員会によれば、当時18m車体の中古車が見つからないため、新造車を導入する予定であったということなんですね。つまり、当初から導入できる中古車両があれば、新造車よりも中古車を望んでいたということです。そんな中で、中古車が見つからないため、新造の計画となっていましたが、結局、新造車の製造を申し出るメーカーが不在ということで、新造車計画は中止に終わります。新造車両の中止は2020年ごろに明らかになっていました。そして今回の中古車導入に繋がると、こういった経緯になっています。
しかし、ここで考えてみてください。なぜ今03系を導入できるにも関わらず、平成30年には03系を準備できる見込みが立っていなかったのでしょうか。当時から03系の廃車は決まっていたはずなのに、平成30年には03系を購入できず、2023年には購入できる、何かおかしいと思いませんか?こういったことが起こる理由は、放出される03系を平成30年に上毛はうまく買うことが出来なかった、つまり放出される03系は平成30年当時では売り切れ状態であったということが考えられます。にもかかわらず、2023年には購入できている、つまり平成30年度時点で導入予定だったどこかの鉄道のキャンセル分を拾った可能性が高いのです。上毛の二転三転する計画を追っていくと、当初この03系は上毛電気鉄道に譲渡されるはずではなく、他社に譲渡されるはずだった可能性も考えることができるのです。


実はモハの留置車両もあった、しかし解体されている

実は03系には、北陸・長野・熊本に譲渡された車両と今回の3編成以外にも留置されている車両がありましたが、解体されています。解体された車両は03‐130Fと03‐135,136Fのモハ2両ずつ、計6両です。これらの車両は引退後深川や千住に留置されていましたが、譲渡されることなく解体されています。つまり北陸・長野・熊本に譲渡された車両以外に、先頭車8両、中間車4両の計12両がどこかの鉄道に譲渡される予定だったのはないかということを推測できます。この先頭車と中間車を併せると、03系の3両×4編成を組成することが出来ますね。ちなみに残されていた135,136Fというのは機器更新車です。つまり長野電鉄のように、機器更新車を利用して3両編成に短縮し、走らせようとしていた鉄道があったのではないかということですね。この計画をしていた鉄道については、ネットでは伊豆箱根鉄道だったのではないかと言われています。伊豆箱根鉄道の3000系鋼製車の本数とぴったり合致することを考えても、どうもこの可能性は否定しきれないのではないかと思います。この車両たちがどこに行く予定だったのかは置いておくとしても、上毛以外の鉄道が3両編成で走らせようとしていた可能性は高そうです。なんらかの原因でその譲渡計画が崩れ、ちょうど新造車両が導入できないこととなっていた上毛の時期にぴったりと当てはまり、上毛はそのおこぼれを貰うことができた、こういった可能性を推測することが十分可能なのではないかと思います。


現行の上毛700型
以上のことを踏まえて、上毛電気鉄道が中古車を導入できた理由としては、他社譲渡の計画がとん挫した可能性があるのではないかと思います。どこかの鉄道への03系譲渡計画が崩れたという噂は以前からよく言われていたことですが、上毛の計画を追っていくと、改めてその噂が本当であった可能性が高いのではないかと思いますね。このように結果的に中古車を導入できるようになって本当に良かったと思います。新型車両の導入が楽しみですね。
最後までご覧いただきありがとうございました!