てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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北総鉄道が同じ設計の車両を7300形と7800形に分ける理由


こんにちは!
今回は北総鉄道に関する記事を書いていきたいと思います。
北総電鉄では7300形・7800形という、京成3700形と同じ性能の車両と、7500形という、京成3000形と同じ性能の形式が存在します。今回扱うのは、そのうち3700形と同じ、北総7300形・7800形です。


7300形

北総鉄道ではこの7300形・7800形が併せて5編成存在します。これまで7300形と7800形を一緒に記載してきましたが、この二形式の性能や車体は全く同じ、3700形と同じものになっています。(なお製造時期は異なります。)それではなぜ、7300形と7800形に分ける必要があるのでしょうか。今回はそのことを記事にしていきたいと思います。

形式の違いは所有先の違い!

小見出しで答えを書いてしまいましたが、実は形式が分かれている理由は、それぞれの形式の保有会社が違うからなんです。実は7300形は北総鉄道の自社保有車両で、7800形は京成電鉄からリースしている、京成電鉄の車両ということになります。つまり、7800形は北総が京成から長期間レンタルしているだけの車両というわけですね。
まずは所有車両の7300形、2編成から解説していきます。
北総電鉄が正真正銘自社の保有車両だと言い切れる車両は7308F、7318Fの2編成のみです。


7300形自社保有車両


これらの車両は1991年の新鎌ヶ谷~京成高砂間開業に合わせて導入された自社保有車両となっています。
これらの車両の見た目も基本性能も全て同時期に製造されていた京成3700形に揃えられており、違いと言えば帯色の違いぐらいです。グループ会社で、なおかつ京成にも乗り入れる鉄道と言うことで、京成車と全く同じ仕様に揃えられたというわけですね。

しばらくはこの2編成が北総7300形として活躍していくわけですが、2003年に北総鉄道で活躍していた7050形という旧型車両が引退することになりました。それに伴い、新型車両を導入するわけですが、ここで北総鉄道は自社で新型車両を導入するという事をしなかったのです。この車両の置き換えのために、京成電鉄から3700形を1編成、リースすることになりました。リースされた編成は7808Fと付番されます。この付番からも分かる通り、リース車両は7800形と呼ばれることになります。ちなみに7800形という呼び方は、鉄道ファンが勝手につけたのではなく、正式な形式名となっています。そのことは、7800形という形式名で届け出も行われていたり、公式ホームページでも7800形という記載があったりすることから分かります。なぜ、リース車両で置き換えることになったのか、その答えは簡単で置き換え対象の7050型も京成からのリース車両だったからです(笑)つまり、京成の車両を京成の車両で置き換えたようものですね。こういった背景で、京成からのリース車両という、7300形とは性能は同じだけれども、所有元の違う7800形が誕生することになります。


7800形

その後、2015年には再び旧型車両の置き換えのために、1編成が京成からリースされ、7818Fが誕生した他、2018年には北総鉄道でデジタル無線を取り付ける際の予備車両として7828Fもリースされることになり、2018年以降、7800形は3編成体制が続いています。なお、7818Fに関しては2020年に起こった青砥駅での脱線事故の影響で、京成に返却され、代わりに京成から7838Fがリースされています。7818Fと7838Fのトレードが行われ、現在では7808F、7828F、7838Fの3編成が北総鉄道にリースされているということですね。

このように7300形と7800形が形式を分ける理由と言うのは、自社車両とリース車両を分けるためということでした。リース車両は当然ながら北総鉄道が京成電鉄にリース料金を払っている、レンタル車両ということになります。その代わりに、検査などは全て京成が行うため、7800形の大規模検査は京成電鉄の車両基地で行います。この二形式の間にはこういった違いもあります。
このように似ているようで背景が全然異なる二形式、北総のブルーの車両が来たら、保有車両なのかリース車両なのかを意識してみるのも面白いかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございました!