こんにちは！
今回は都営浅草線で活躍している5300形に関する記事になります。
都営浅草線では2018年からそれまで活躍していた5300形に変わり、5500形が導入され、2021年には5500形の全27編成の導入が完了しました。しかし、5500形が全編成出揃った後でも１編成のみ浅草線などで活躍している5300形がいます。その編成こそが5320Fです。
↑5320F
2021年9月に5319Fが廃車になった後も、現在まで1編成のみで活躍し続け、孤軍奮闘の期間は半年を過ぎました。
では、なぜ5500形の導入を終えたにも関わらず、5320Ｆは現在まで活躍し続けているのでしょうか？その答えは、5500形がSRアンテナ取り付け工事を行っているからです。都営浅草線ではデジタル無線の導入が決定しています。しかし、デジタル無線に必要となるSRアンテナが、新造時には取り付けられていませんでした。5516F以降に製造された車両は、台座は取り付けられていましたが、アンテナの設置は行われていません。5515F以前の編成は台座すらついていません。そこで、導入完了にめどがついた2021年夏ごろから
5500形にSRアンテナを取り付け工事が始まりました。その工事の期間中、動かすことのできる5500形が減ってしまうため、予備車として5300形１編成が残されることとなり、現在まで活躍しているというわけです。この動きは、かつて埼京線でE233系のATACS工事のために延命されていた205系のハエ28編成の動きと似ています。ハエ28編成はE233系導入完了後も工事予備のために２年以上も１編成のみで埼京線での活躍を続けました。5320Fはまだ半年ちょっとですが、「後継車両の改造予備」という境遇が似ていることに変わりはありません。ですので、この記事のタイトルには「都営のハエ28」と書かせていただきました。
目撃情報によると、まだアンテナが設置されていない5500形は多いようですが、5320Fがいつまで活躍できるのかは定かではありません。すでに予備車の位置づけとなっていることから、突如引退するということも考えられると思います。できる限り長く活躍してくれると面白いですが、今後どうなるのでしょうか？
ハエ28編成と似たような境遇の5320Fには個人的にはどこか親近感を覚えます（笑）今後とも動向に注目していきたいと思います。
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