てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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武蔵野線が中古車のたまり場になってしまう理由を考える【中古車天国】


こんにちは!
今回は武蔵野線に関する話題です。
武蔵野線は中古車両のたまり場と言われているのをご存じでしょうか?実際に現在走っているE231系209系500番台は全て中央・総武緩行線からの転属車両となっており、武蔵野線生え抜きの車両というのは存在しません。過去に目を向けてみると、101系や103系の時代から多数の中古車両が活躍が活躍していました。205系に関しては、1990年代に「メルヘン顔」と呼ばれる205系が新造導入されましたが、こちらも5編成にとどまり、多くが転属車の103系で運転されていました。その後、2000年代に103系置き換えのため、205系が導入されることとなりますが、2000年代導入車はすべて転属車。結局のところ、今までほとんど武蔵野線には新車が入ったことが無く、おさがりの車両ばかりであるということになります。



では、なぜ武蔵野線には新型車両があまり入らないのでしょうか。今回はそのことについて考えてみたいと思います。

↑メルヘン顔

武蔵野線は中古車を回しやすい路線?


E231系
このような見出しを書きましたが、結論から言うと、武蔵野線というのは非常に中古車を回しやすい路線であると思います。その理由を書いていきたいと思います。
まずは、8両編成という長さの路線であるという事。長編成が活躍している路線という面は、経年が浅い中古車を追いやる先としては非常に最適でしょう。武蔵野線に回されるのは、基本的に山手線や総武線などで15年程度使われている車両が多いです。15年と言えば、基本的にまだまだ使える年代ではありますが、車内設備などが少しずつ時代遅れになりつつあるような、そんな年代に差し掛かります。山手線など首都圏の中心で活躍している車両は、JR東日本にとってはいわば看板のような車両ですので、まだ使える年代ではあるものの、看板をかけ替えるような意味合いで置き換えを行う、山手線はそのような置き換えを過去から現代まで行ってきました。しかし、まだ車齢は浅いわけでできる限り廃車は出したくないというのもJRの本音です。そこで、モハをつぶさなくても転属できる8両編成の路線というのは転属先としては非常に好都合なわけですね。更に、武蔵野線は都心を外れるかのように近郊地域を走る「東京メガループ」と呼ばれる路線の一つです。そこまで路線の重要度が高いわけでもありません。転属に際して廃車を最小限に抑えることが出来、なおかつ重要度が低い路線、そういった意味合いで中古車両の転属先として武蔵野線が選ばれるのではないかと、私はそのように考えています。



ちなみに現在活躍しているE231系や209系は山手線ではなく総武線からの転属車です。山手線のE231系総武線に追いやり、そこで余った車両を武蔵野線に転属させています。車齢的には山手線も総武線も大して変わりないのですが、総武線の車両は車内にLCDがついていなかったり、ホームドアに邪魔な6ドア車が挟まっているなど、首都圏で活躍するには不利な条件の多い車両でした。そこで、今回は、山手線を直接導入するのではなく、総武線を玉突きで転属させています。総武線の車両が武蔵野線に転属することに際し、10両編成から8両編成に短縮されていますので、6ドア車は廃車にして武蔵野線に転属しており、山手線の転属先に総武線を挟むことで、総武線のホームドア問題と、武蔵野線205系の置き換えの問題を同時に解決させています。このように、武蔵野線の8両という両数だからこそ、6ドアの問題も解決でき、なおかつ車齢の浅いE231系の廃車も最小限に抑えることが出来ており、非常に転属に好都合な路線であることが分かるでしょう。武蔵野線は中古車に適しすぎている路線と言えるのかもしれません(笑)

205系
では、他の8両の路線(例えば横浜線など)とは何が違うのかと言われると、そこは編成数の問題だと言えます。山手線は50編成程度所属しており、一つの路線としてはかなり多い所属数です。一方で横浜線は28編成しか所属していないので、山手線の車両を転属させると、かなりの車両が余ってしまうことになります。一方、武蔵野線はどうかと言うと、必要な車両数は42編成です。42編成だと余りは横浜線よりも格段に抑えることが出来ることが分かるでしょう。所属数が多いという武蔵野線の特徴も中古車が寄せ集められる一つの要因となっていると、そう言えると思います。
ちなみに今回、総武線で余剰となったのは52編成でした。武蔵野線の所要数よりも、余剰車両が多くなっていますが、こちらは八高線への転属を行うことで、余りを発生させない方策が取られています。



結論としては、
・8両編成であるということ、
・都心を走るような重要路線ではないこと
・所属車両の多さ
これらのような要素が、武蔵野線に中古車が集められるようになってしまう理由であると考えます。
武蔵野線沿線の方には不憫ですが、余りにも中古車両を入れるのに適した路線であると思います(笑)
武蔵野線は今後も中古車が入り続けるのか、今後も楽しみです。
最後までご覧いただきありがとうございました!