てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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【500・600番台譲渡現時点で無し】205系は地方私鉄に不向きの車両なのか考える


こんにちは!
今回は205系に関する記事になります。
今年のダイヤ改正宇都宮線日光線205系600番台、相模線の500番台が引退してから約6か月が経過しました。これまでに500番台が8編成、600番台が7編成廃車となっていますが、現段階で譲渡の動きはありません。そこで、今回は205系が地方鉄道譲渡に不向きの車両であるのかどうかを考えていきたいと思います。

これまでに205系が譲渡された鉄道

それではここまでに205系が譲渡された鉄道を振り返ってみたいと思います。まず国内では富士急行です。富士急行205系は先頭化改造を行うことによって、3両編成に組みなおし、活躍しています。これまでに3両×7編成が譲渡されています。



続いては、ジャカルタのKRLコミューターラインです。こちらは地方ではなく、首都で長編成で活躍しています。(4両×2編成のみジョグジャカルタという地方路線で活躍していましたが、先日ラストランとなったようです)8両、10両、12両編成で活躍しています。これまでには埼京線横浜線南武線武蔵野線の車両が譲渡されています。

このように、2つの鉄道に譲渡されています。特にジャカルタへの譲渡数が多いため、205系は譲渡されやすい、使いやすいというイメージを持たれていると思われますが、それが日本の地方鉄道も同じかと言われれば、全く違います。単純に地方鉄道とジャカルタ路線の特色が違いすぎるからですね。1編成あたりの車両数も全く異なります。それでは、地方鉄道にとっては205系はどういった存在なのか、あくまで私の考えではありますが、書いていきたいと思います。

地方鉄道に205系は不向き

結論を見出しに書いてしまいましたが、205系は地方鉄道向きの車両ではないと思います。その理由を書いていきます。


①車両の最小単位


まず、車両の最小単位の問題です。205系に新造時から先頭車にモーターがついている車両は存在しません。そのため、先頭化改造を行わない限り組むことが出来る車両の最小単位は4両編成です。地方で4両も必要な路線はかなり少なくなります。そのため、ほとんどの鉄道が先頭化改造を行わなければ導入できないということになります。ただし、今後置き換えが始まると思われる、鶴見線南武支線の車両については既に3両、2両編成ですので、500・600番台よりは譲渡の実現可能性が高いかもしれません。

②20m車体

続いては20m車体ということです。地方鉄道の多くの路線で、18m車両しか入線できない鉄道が多数存在します。例えば、過去にJR乗り入れが行われていた富山地方鉄道や、西武・東武と乗り入れが行われていた秩父鉄道などは20m車両の入線が出来ます。もちろん、現在もJR直通が行われている富士急行は20m対応です。しかし、18m車両しか入線できない鉄道も多いのですね。そういった鉄道への譲渡は不可能となりますので、必然的に譲渡できる鉄道は限られてきます。どれだけ地方鉄道が18m車両を欲しがっているかは、03系や東武20000型、静岡鉄道の1000形の譲渡例を見ると分かりやすいと思います。


③VVVFではない


他には、現状日本に残っている205系VVVFではない点もネックになっているでしょう。例えば近年行われた長野電鉄3000系(元日比谷線03系)は日比谷線時代のVVVFをそのまま流用しています。ほかの鉄道に譲渡された03系についても、流用ではありませんが、全鉄道でVVVF改造が行なわれています。そして近年最も分かりやすいのが、伊豆急行への209系譲渡でしょう。結果として4両編成に組みなおされているので、205系500・600番台でもよかったはずです。それでもVVVFの209系を選びました。もはやVVVFの中古が当たり前のように出て来る時代、地方鉄道もVVVFを求める鉄道が多くなっています。205系の機器は時代遅れと言われてもおかしくないような時代になっているわけです。

地方向きではない理由はこれくらいあげられるでしょう。特に改造を行わない限り4両でしか走ることが出来ないというのは、譲渡が難しい点としてかなり大きいでしょうね。富士急行に譲渡されたのが特殊で、本来205系は地方私鉄向きではないんですね。こういったことを考えると、500・600番台はジャカルタが唯一の希望だと思っていました。しかし、それが無い以上、地方鉄道譲渡への望みは薄いと感じます。あるとしても富士急1000系の置き換えのために1~2編成程度譲渡されるぐらいなのではないでしょうか。(いろははまた別かもしれません)



上に挙げた点がすべてそろっていなくとも、例えば18m車体の車両である場合はVVVFではなくとも需要は高まります。2連を組める東急8090系は、VVVFが無いものの、富山地鉄に譲渡されました。このように上に挙げた全ての項目が全て揃っている車両ではなくとも、一つか2つ程度条件が揃っているだけで、譲渡される車両はたくさんあります。しかし、205系は上の点すべてに合致しているため、わざわざこの車両を欲しがる鉄道は少ないでしょうね。
鶴見線・南部支線の205系はどうでしょうかね。改造が少なく済むので、どこか欲しがる鉄道はあるのではないかと思いますけれども。こちらは500・600番台よりは望みはあるかもしれませんが、もう車齢が高いのでそのまま廃車になる可能性も十分にあると思います。
それでは今回はここまでにします。この記事はあくまでも素人の考えなので、半信半疑ぐらいにしておいてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!