てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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【車齢80年まで活躍】養老鉄道が8500系ではなく7700系を選んだ理由を考える

こんにちは!
今回は、養老鉄道に目を向けてみたいと思います。
養老鉄道とは三重県岐阜県を走っている地方私鉄で、2007年までは近畿日本鉄道近鉄)の路線でした。桑名から揖斐までを結び、途中に養老、大垣などを通ります。
そんな養老鉄道には、2つの形式が活躍しています。近鉄時代から活躍している600系列と、2019年にデビューした元東急電鉄の7700系です。

左:600系、右:7700系



今回はそのうち、7700系に注目していきます。7700系は2018年まで東急池上線などで活躍していましたが、引退が決まったことから、活躍していた車両のうち15両が養老鉄道に譲渡されました。車齢が50年以上経過していたので、実は置き換えた600系列と大差ないのですね。その上、東急では7700系よりも若い8500系の廃車も始まっており、車齢の若い東急車を購入することも出来たのです。では、なぜ養老鉄道が7700系を選んだのか、そのことについて書いていきたいと思います。

VVVF改造されているという点


まず、一つ目の利点として、VVVF改造がされていることがあげられます。7700系はもともと7000系という形式を名乗っており、東急在籍時代にVVVFに改造された際に、7700系という形式に改番されました。つまり7700系は全編成VVVF車両というわけです。この点は8500系とは大きく異なる点で、8500系には機器更新は行われていません。唯一、8642Fに試験的なVVVFが搭載されていましたが、その編成のみしかVVVFを使用していませんでした。走行機器の古い8500系よりも、新しい7700系。そうなるのは納得がいくところです。

②ワンマン対応をしていたという点

次にあげられるのは、ワンマン化対応をしていたという点です。養老鉄道ではワンマン運転が行われています。そのため、新型車両にもワンマン化対応をしなければならないわけですが、7700系は池上線時代に既にワンマン対応していました。8500系はしていなかったので、こちらも7700系が選ばれた理由となるでしょう。


③18m車体…?

こちらは8500系との単純な違いになりますが、7700系は18m車体の車両です。ちなみに8500系は20m車体です。元近鉄車の車両は20m車体なので、18mが優遇される材料になったのかは分かりませんが、一般的に地方私鉄では設備や乗車人数などの関係で、18m車が好まれる傾向にあります。養老の場合、現役で20m車が活躍しているので設備は20m対応でしょうが、乗車率などを鑑みて、18mが優遇された可能性についてはあるかもしれません。

8500系ではなく7700系が選ばれた理由として挙げられるのはこんなところかと思います。やはり、VVVFというのが大きく影響しているでしょう。8500系よりも圧倒的にメンテナンスはしやすいはずです。こういった理由により、7700系が選ばれたことが考えられます。
ちなみに、元近鉄車と車齢が変わらないのに7700系で置き換えとなった理由は、VVVFとステンレスが大きく影響しているでしょう。鋼製とステンレスでは耐久性もメンテナンスもステンレスの方が圧倒的に扱いやすくなります。こういったメリットがあることから、同じ車齢でも7700系での置き換えを決断したのでしょう。



7700系は車齢が高いながらも非常に扱いやすい車両であることは間違いないです。実はこの車両、今後30年程度使用する予定であることが発表されています。つまり、引退時には車齢80歳ですね。ステンレス・VVVFの組み合わせはそれほど長く車両を使うことが出来るという事でしょう。80歳まで是非とも頑張って活躍してもらいたいものです。
最後までご覧いただきありがとうございました!