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【武蔵野線の異端児】2編成のみの原顔0番台、205系M51・52編成


こんにちは!
鉄道コム

今回は過去に武蔵野線に所属していた205系のお話です。
武蔵野線には2020年10月まで205系が所属していました。末期は8両×42編成という大所帯で活躍していましたが、その中にはたくさんの個性的な編成が居ました。今回は個性的な編成のうちのワングループ、非常に特殊な205系原顔0番台、M51・52編成の紹介です。
末期に活躍していた42編成の武蔵野線205系は基本的にVVVF改造が行われていた編成が多く、特に原顔はほぼすべての編成がVVVFでした。そんな中、2編成のみ、原顔の205系で界磁添加車両の車両がいたんです。それがM51・52編成です!

↑M51編成

↑M52編成



この編成たちは引退するまでVVVFに改造されることなく活躍し続けました。それでは、なぜこの編成たちはVVVFに改造されなかったのでしょうか?その一番の原因は、この編成たちの転属時期の特殊さにあります。

転属時期が異様に遅かったM51・52編成

この205系武蔵野線に転属したのは2015年の3月のダイヤ改正です。南武線E233系が導入されたことにより置き換えられた205系のうち、ナハ5・6・9編成を8両編成に組み換え、転属しました。この年のダイヤ改正では、武蔵野線の増発が行われており、その増発に対応するための転属です。ほかの転属組の205系は基本的に武蔵野線103系の置き換えを目的として、2000年代に山手線などから転属が行われており、転属時期も目的も全くほかの205系とは異なります。また武蔵野線は線路の都合上、界磁添加車両の場合、6M2T(6両モーター車両、2両非モーター車両)でなければ走れないのですが、VVVFだと4M4Tで走ることができます。103系置き換えのために205系武蔵野線に転属していた2000年代当時は、モハユニットが不足していたため、転属組の205系は4M4Tで走ることができるVVVFに改造されました。VVVF化の改造の裏にはそのような理由がありました。しかし、M51・52編成が転属する時はモハユニットも不足しておらず、6M確保できました。この点がVVVF改造が行われていない一番の要因です。すでに南武線では老朽化のため置き換えが行われた205系を増発の為応急措置的に導入したに過ぎません。そんな古い205系を、モハユニットが不足していないにも関わらず、VVVF化するメリットがありません。あくまでも、置き換えまでの一時的な活躍、そのような位置づけの車両のため、VVVF化されていませんでした。

この編成の異端な点は走行機器だけでなく、パンタグラフにも特徴があり、他の205系は菱パンでしたが、M51・52編成はシングルアームパンタグラフでした。これは、古巣の南武線時代にパンタグラフが交換されたからです。このことも、珍しいポイントでした。更に、この編成たちは全編成大窓車なのですが、全車車両大窓車というのも武蔵野線には少なかったりします。基本的に山手線から転属してきた車両が多く、小窓車が多い中、この編成たちはオール大窓車でした。

シングルアームパンタグラフ(白丸)



このように、異端な点が多かったM51・52編成ですが、2015年に武蔵野線から転属した後、4年ほど活躍し、他の205系と同様にインドネシアに譲渡されました。インドネシアの地で南武線の車両たちとも再会しています。インドネシアでもこれからも長く活躍してくれると嬉しいですね。
ちなみに2009年ごろまでは同じく原顔の0番台として、M66編成という編成も活躍していました。M51,52編成と活躍時期が被ったことはないですが、過去含めると原顔0番台は3編成が活躍した歴史が武蔵野線にはあります。M66編成も、2両を除いて2009年に横浜線に転属した後、インドネシアに譲渡されています。
それでは今回はここまでにします。
最後までご覧いただきありがとうございました!